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~2025年問題への挑戦~
当社ハンドレッドホールディングスの傘下のKAIGO VIETNAM株式会社は、このたび医療・介護分野のリーディングカンパニーである徳洲会グループと人材供給契約を締結いたしました。本契約は、迫り来る2025年問題に対する当社の戦略的な取り組みの一環です。
2025年問題とは、団塊の世代が75歳以上となり、医療・介護ニーズが急激に高まる社会現象を指します。75歳以上の高齢者は2025年には全人口の18%を超え、介護人材の不足数は約34万人に達すると予測され、さらに地域包括ケアシステムの整備の遅れや介護施設の絶対数の不足など、複合的な課題が山積しています。これらの課題は2030年にかけてより一層深刻化することが予想されています。
この状況下で、介護施設の倒産が顕著になってきています。東京商工リサーチの最新調査によると、2024年1月から10月までの介護事業者の倒産件数が145件に達し、すでに2022年の年間最多記録である143件を上回っています。この傾向が続けば、年間の倒産件数は170件を超えると予測されています。その主な要因として、「深刻なヘルパー不足」「燃料費などの運営コストの上昇」、訪問介護に関しては「2024年に実施された介護報酬のマイナス改定」という三つの課題が挙げられます。
特に注目すべきは、倒産した介護事業者の86.2%が資本金1,000万円未満、83.4%が従業員10人未満の小規模事業者であり、その72.4%が売上不振を原因とする破産であることです。原因の一つである「深刻なヘルパー不足」においては、介護職の賃金が全産業平均と比べて約6.8万円も低く、今年度の春闘で一般企業の賃上げが進んだことで、その差はさらに拡大しています。
このような社会課題に対し、当社は徳洲会グループとのパートナーシップを通じて、安定的な人材供給体制の構築に取り組みます。徳洲会グループは医療・介護施設を含む全国400以上の施設を持ち、40,000名の職員を擁する日本最大の民間医療グループです。
本提携は、特定技能制度を活用した介護福祉士育成のフラッグシップモデルとして位置付けし、単なる人材供給にとどまらず、日本の介護業界における外国人材の質的向上を目指す重要なマイルストーンとなります。
~ベトナム社会においての意義~
さらに、本提携は両国の未来を見据えた意義を持っています。ベトナムは2035年には65歳以上の人口が総人口の11%を超えると予測される急速な高齢化に直面しています。本提携を通じて育成される人材は、日本での経験を活かし、将来的にベトナムの高齢化社会を支える中核となることが期待されます。
当社は引き続き、このモデルケースを基に他の医療グループとの連携も視野に入れ、介護分野における国際人材の活用を通じて、日本とベトナム両国の高齢化社会が直面する課題の解決に貢献してまいります。
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